利生寺について

遠州観音霊場利生寺は、ご縁を頂いてご参詣なされる皆様が住職ともご縁を結び自分の今を見つめ直し、正しく前向きな生活を共に送れる事を願いお勤めをさせて頂いております。
由縁

利生寺は天平12年(740年)、高僧行基作と伝わる観音菩薩尊像を奉祀したことから始まったとされています。
泰然たる岩山の徳を表して「得岩山」と号し、観音様によるご利益(利生)があることから「利生寺」と名付けられたとも伝わっています。
慶長10年(1605年)に甄州全察(けんしゅうぜんさつ)大和尚を迎え、新たに禅宗となりました。
その後、法灯を伝えて現住職・眞道大和尚へと至る。
ご本尊さま

その昔、当地ではお地蔵様が信仰の対象であったと伝えられています。
このお地蔵様は観音様とならび、人々の苦しみに救いの手を差し伸べてくださることから、ご本尊として「地蔵菩薩」をお祀りするようになったと言われています。
御本尊様は、座禅をするときのように結跏趺坐で座られております。
本来、右手には錫杖、左手には宝珠を持っていたと思われますが、いつの頃か錫杖と左腕自体がなくなってしまい、今に伝わっています。
また、ご本尊様が観音様にも負けないほどのご利益をくださることに由来して「利生寺」と呼ばれた、という説もございます。
聖観世音菩薩尊坐像

利生寺の観音さまは、天平12年(740年)頃の高僧行基作と伝えられており、島田市の文化財に指定されています。
観音堂の中央に祀られており、寄木造りで台座を含めると全高2.2メートルあります。
もともと秘仏(決まった時期にしか公開しない)とされていましたが、現在は土日の日中など多くの時間で公開をしています。
言い伝えでは、観音さまが夢に現れて人々の願いを聞き、手助けしてくださると言われています。
夢で見るほどの強い願いを聞き届け、導いてくださることから、「夢應(ゆめおい)観音」と呼ぶようになりました。
毎年2月10日に皆さまのお願い事が成就するよう「聖観世音菩薩尊祈願祭(初観音)」を厳修しております。
詳しくはこちらを御覧ください。